ここ1年ほど、当社では、ベトナム企業とタッグを組んで、ソフトウェア開発やソフトウェアテストの仕事をしています。いわゆるオフショア開発、オフショアテストってやつですね。まだまだ仕事の量としては少ないですが、今後は、もっと増やしていきたいと思っています。
最近は、当社だけではなく、他の会社さんでも、ベトナムでのオフショア開発は、本当に増えてきたと感じています。なので、当社としては、今後、ベトナムだけではなく、ミャンマーやカンボジアなど、その他の東南アジア圏の国でも、現地企業とタッグを組んでいきたいと考えているところです。
これまで、前職では中国や台湾、別の会社の仕事の関係では、インドネシア、タイ、インド、バングラデシュ…といったアジア圏の会社の方々とも仕事をしてきたことがありますが、その結果として、ベトナムに落ち着いたって感じです。
なぜベトナムなのか?
「なんでベトナムなんですか?」と聞かれることが多いのですが、これまで色んな国のエンジニアの方たちを見てきましたが、2つほど大きな理由があります。
ひとつは、日本が好きな人が多いことと、もうひとつは、エンジニアの質(素質と言ってもいいかな)と、コストのバランスが取れていることです。
また、タイミングも良く、現地企業の方と知り合えたというのもあるんですけどね。
コスト的なメリットや豊富な人材を求めて
さて、オフショア開発やオフショアテストを行いたいお客様の多くの目的としては、大きく2つあります。
ひとつは、やはり現地の安い人件費を期待したコスト削減です。まぁ、人件費の安い国のエンジニアを使い、同じ人月で同じ品質のものが出来上がれば、開発原価は下がることになるので当然ですね。
もうひとつが、日本国内では、ひとつのサービスが流行りだすと、そのサービスで必要になるスキルを持った人材が不足してしまいます。そんな中で、当社のような小さい会社だと競争力もないですからね、色々と厳しいんですよ。なので、その足りていないスキルを持った豊富な人材を求めてというものです。以前なら組込み系ソフトウェアに対するスキル、最近では、Webシステム関連のスキルあたりかな?と思います。OSは、Linux系で、言語は、C/C++、Java、PHP、Ruby、JavaScriptあたりって感じですかね。
メリットを享受できない(できていない)
ところが、失敗するケースは、多々見受けられ、以下のようなことが問題となっています。
- コミュニケーションの問題
- 商習慣や文化の違い
- 要件や仕様の認識の相違
- 管理コストの肥大化
このため、結果としては、「コストは安いが、品質は良くない」、「エンジニアのレベルが予想よりも低くて使えない」、「スケジュール通りに納品されない」、「コミュニケーションがうまく取れずに、仕様と違うものができる」といったことが発生し、メリットを享受できていない会社も少なくありません。まぁ、このあたりは、これまでも、さまざまな国でのオフショア開発における課題ではあるのですが、原因がいくつかあります。
最も大きい原因は、伝達力です。たぶん、これに尽きる感じです。要は、ちゃんと伝わっていないということなんですよね。
「コミュニケーション」という言葉で括ってしまうと、コミュニケーションなんですが、「コミュニケーション=言語」と考える方も少なくないのですが、英語が話せるとか、話せないとかだけではなくて、いかに情報を正しく伝えることが出来るのかということなんです。長くなるので、ここでは書きませんが、コミュニケーションには、言語と非言語のコミュニケーションがあり、その両方を満たすことを考えなきゃいけないんです。
例えば、オフショアに限らず、日本国内だったとしても、開発の請負会社に発注したときに、ちゃんと伝わっていなくて失敗したケースってたくさんあると思うのですが、どうにも、オフショア開発となると、言語だけをクローズアップするケースが多いような気がしています。なので、言語が出来る人材を投入し、ブリッジとして、オフショアの現場とのやり取りを行うことしか考えていない。すると、必然的に、オーバーヘッドがかかることになるんで、コストメリットが縮小することにもなるし、さらには、ブリッジの質によっては、伝達率が悪化してしまうこともあったりします。「うちは、英語の出来る人材をブリッジとして採用しているので安心してください」という触れ込みもありますが、特に、ソフトウェア開発を行う上では、プロジェクトマネジメント業務や開発業務などのスキルレベルをちゃんと確認した方が良いかもしれませんね。
非言語の部分には、商習慣や文化の違いというのも含まれます。この理解は、海外の場合には、かなり重要で、特に、宗教に関する部分は気を付けないといけません。日本では、宗教に関して無頓着な方が多いですし、理解できないことも多いと思います。祝日なども関わる部分ですから、スケジュールの調整などにも影響を与えることは言うまでもありません。
「じゃあ、どうすれば良いのよ?」って話になりますが、当然のことながら、これらを解決している会社さんもたくさんありますし、当社も、今のところはまったく問題ありませんよ。
もちろん、詳しくお話することも出来ますので、興味のある方は、是非ともご連絡ください。